最近はTVや新聞で絶滅の危機にある野生動物や野鳥の話がよく話題に上ります。都会にいれば野生動物を見るチャンスはありませんし、野鳥にしても落ち着いてみることなどできません。田舎ではそれらが自分の身のまわりにいるのです。わが山荘は野鳥の宝庫です。春にはウグイスが鳴き、姿も眺められます。コガラ、シジュウガラ、ヤマガラなどは朝、昼、夕と一日三回群れをなして我が家の木々をわたり歩きます。コガラは地面すれすれや低いところを飛びますから、私の眼の先五○センチくらいの枝先まできたことがあります。人間があまりいないせいか、ほとんど警戒しません。家のなかに飛び込んできたことも何度もあります。家のなかに入るとなかなか外に出られません。家のなかでじゅうたんをつついているのです。あとでわかったのですが、近くの木の上に巣作りをしていて、その材料を集めていたようです。一羽が家のなかに入って出られないでいると、もう一羽がすぐ前のマツの梢でピーピーと呼ぶように鳴いています。われわれ夫婦ふたりがかりで外に誘導すると、外で待っていたもう一羽と共に飛び立っていきました。この二羽はツガイだったのです。それからよく見ると、野鳥はたいていツガイで行動しています。たくさん群れをなして木々をわたり歩いていても、つかず離れずに二羽ずつのツガイを見分けられるようになました。